卒業後もまた君と

しばらくしてようやく収まったと思い、友達といつも通りくだらない話をしていたら。
ぽろり、と友達が涙を流し始めて、つられて私の目からも涙がこぼれた。

くだらない話をして過ごす日常。
気の合う友達と過ごした日常。

当たり前だった日常が消えてゆき、新しい日常を過ごしてゆく。

寂しくて、ドキドキのワクワクで、やっぱり思い出して寂しくなるんだろうなぁ。



「あいつには最後に告ったりしないの?」


みんなでめそめそと泣いている中、突然、友達がドキリとするようなことを言った。


「しないよ!するわけないよ……大学も一緒だし!」

「高校最後なんだから勢いで言っちゃえばいいのに」

「そうだよ!こういうのは勢いだよ!」

「しないってばー!他人事だと思って……まったく」


もしも今日、勢いで告白してふられて、大学4年間、気まずいまま過ごすなんて無理すぎる……。
友達は他人事だからと簡単に言ってのけたけど、そんな簡単に出来るものならとっくにしてるもん。


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