Dying music〜音楽を染め上げろ〜
みんなで一旦外に出てコンビニに向かう。
ちょっと雨降ってる。今日天気悪くなるっていってたっけ?さっさと買うもの買って店に戻るとカウンター席に座った。
ああ、さっきカウンターに呼び出し食らったのはね、全然説教でもなんでもなかった。
「俺、そんなにいつもと違っていたか?」って聞かれただけ。自分でも気づいていなかったらしいよ。俺から見たらバレバレなのに。
BGMとして店内にラウンドのメドレーをかけて、と。
「いただきまーす!!」
これ、おいしい。新発売って書いてあったから買ってみたけれどアタリだった。ベーコンの塩味がちょうどいい。
「げっ、涼またそんな辛いやつ食ってんの?」
「だぁっふぇほれうまひんだほぉ。(だってこれうまいんだよ。)」
前から思っていたけれど、涼ってお菓子も食べ物も辛いのばっかり食べるんだよな。
「涼は辛党なの?」
「うん。ラーメンの激辛とかもよく食うし、パスタにもタバスコかけてる。」
「舌死んでんだろそれ。」
「いや、そんなに甘いモン食ってる方が舌死んでんだろ。」
涼が引き気味で言う。
恭弥は辛い物は一切食べない。ファミレスでもパフェ頼んでいたし、今も食べているのチョコチップパンだ。
「甘い方が脳にいい。」
「どういう言い訳だよ。この激辛スペシャルサンドロに突っ込んでやろうか?」
名前を聞くだけで辛い。そんなの食って胃もたれとか大丈夫なのかよ。横日に見ながら自分のパンを類張る。
「夏樹は?甘党?辛党?」
「どっちかというと甘党かな?俺もよくスイーツ系食べるから。でも、辛い物も食べられないってわけではないよ。」
パフェも食べるし、ケーキも食べる。特に抹茶系統のお菓子は好き。あれ分かるかな、抹茶ティラミス。上に抹茶バウダーがかかっていて中のクリームにも抹茶が練り込まれているやつ。あれ大好き。
辛い物に関しては、キムチやワサビは普通に食べられる。激辛ナンチャラとか、辛さレベル○!みたいなものは食べられない。それこそ舌が死ぬ。
「俺は夏樹と一緒かな〜。特別どっちかに偏っているわけじゃないな。」
「そうなんー」
ピカッッッ!ゴロゴロッ…ー
「ひぇっ…っ」
「「「えっ?」」」
………やらかした。
「夏樹雷苦手なの⁈可愛い〜!ww」
怜斗がからかってきた。
「うるさい、怖いものくらい誰にでもあるだろ。」
「ヒっ!だってさwww」
恭弥が俺の真似をしてくる。それを見て手を叩いて笑う涼。
「悪いかよ⁈音おっかないじゃん。落ちると衝撃強いし、停電するときもあるしいいことないじゃん。」
ついムキになって反論する。
「意外だなぁ、夏樹っていつもクールだからこういうの見ると面白いわ(笑)」
「サンダー夏樹www」
「サンダーッwww… ゴロゴロ…ピッシャァァーンっ!!!って?w」
恭弥のサンダー・夏樹発言に悪乗りする怜斗。コイツ、雷に打たれる真似までしやがって。
「2人ともマジでやめろ。ひっ叩くよ?」
「そこまでにしておけって!…でも、確かに天気悪いな。」