Dying music〜音楽を染め上げろ〜

「休憩前ラストだ。気張れ。」




「「「はい。」」」」






それぞれ定位置につく。


曲はフェスでも披露した「地上線上の彼方。」





「ワンツースリーフォーっ!!!!」






♫〜♫🎶🎶ーーーーーーッ♩〜










うわ。最初の涼のドラム連打が前と違う。雑っぽさが消えた。前までは力任せの部分が多かったのに丁寧になっている。安定感やばくない？


恭弥、メリハリがついたな。キレが出てるっていうか、音めっちゃいい。


怜斗のベース、初期頃より断然上達している。スラップ上手くなったなぁ。ちゃんとサビのテンポについていっているし、歌もパワフル。




♬ーー♩🎶🎶〜♪ーー



ここはタイミングを合わせて…


♬ｯー！♫！



よし、上手くいった。それでここから…





みんな、6月のフェスと全然逢うじゃん。



練習したのか。




そりゃそうか、音楽バカの集まりだし。どうせ、部活ない日でもずっと弾いていたんだろう。














楽しいな。




























3分54秒の演奏を終えた。





「師匠。」俺は師匠の方を見た。師匠は腕を組むと、一人一人にアドバイスをした。







「涼はテンポミスることは少なくなったけどその分、カチコチになってんな。もっと力抜け。でも午前中よか全然いいぞ。

次、恭弥。お前技量すげぇな。強弱もっとつけてもいいぞ。

怜斗、サビ間違えなくなったな。ただ、まだ自信なさげに弾いてる。堂々と怖がらず弾け。

夏樹、基礎はいい。音程が外れるから周りの音をもっと聞け。」




まだ課題は沢山ある。でも、一人一人が今段階でできること、全部やったつもり。






「…全体としては良くなったんじゃねえか？」


師匠からその言葉を聞き、全員安心した。




午後の部、終了。夕方の部は最終調整の時間だ。腕、手、喉を休めて万全の状態でラスト、できるようにしよう。







一時間程休んでからまた練習を開始した。




のだが…ーーーーー