Dying music〜音楽を染め上げろ〜
ステージが終わるとお客さんが話しかけてきたので、数分駄弁ってからスタジオに戻ってギターを片付ける。
…さて、行くか。
俺は裏口へ行った。
………
裏口へ行くと3人が待っていた。
数m離れたところで足を止める。
「あの、いつもこのために来てるの?」
最初に口を開いたのはレイトというやつ。
「そうだよ。」
「凄すぎて頭追いつかない…」
「そんなことはどうでもいい。」
淡々と答える。
「なんでここに来た?また勧誘か?」
「そうだよ。」
空気がピリつく。
リョウが続ける。
「なぁ,一緒にやってみねぇ?1人よりみんなで合わせた方が絶対に楽しいって。」
またこれか。なんなんだよ。
みんなで弾いた方が楽しいっていう根拠あるのかよ。
「如月くんの音めっちゃすげーよ!たくさん聞きたいし,むしろ教えて欲しいくらいだよ!」
どうせカタチだけの代物だろ。
俺のこと何も知らないくせに。
すごいから?だから?
ー 「だからほんとなんなの?」