Dying music〜音楽を染め上げろ〜
家に帰ってずっと考えた。
頭が悶々として作業も手につかない。
好奇心と恐怖心が心の中で葛藤している。
あいつらの音はどんな感じなんだろう。
どんな表現をするんだろう。
あの3人の中でやっていける?
また何か言われたら?
曲の好みや考えが合わなかったら?
ー…正体が,バレたら?
怖い。
急に学校行って変な目で見られたらどうしよう。
ずっと休んでいたんだから、誰だ?って思われる。
ヒソヒソ何か言われるんじゃないか?
何ならいっそ…
ー「俺がその音の居場所を作りたい。俺らが信じられないなら俺らが信じさせる。」
でも,もしチャンスがあるのならば。
少しでも,音が合わさる快感を、もう一度味わうことができるならば,
ーーーーーー……
………………
ー『もしもし,如月です。』
そしてもう一つ。
「麗華ねぇ。ちょっとお願いがある。」
「どした?」