Dying music〜音楽を染め上げろ〜
するとシュートは急にステージに上がってきた。
えっ、ちょっ、急に何!?
そばにあったマイクを手に取ると、とんでもないことを言い出した。
「今から即興コラボしまーす!!」
一気に観客が騒ぎ出した。
……………頭狂ってんの…?
それに対して俺は
「正気か?」
訳が分からず聞き返す。
「もちろん。『警報トラップ』は歌える?」
警報トラップ⁈あの曲を…
「歌えるけど、」
「feat・初音とルカの歌詞振り覚えてる?」
「一応は…」
「じゃあ君、初音パート。」
こちらのことはお構いなしに話が進み音源の準備を始めるシュート。本気でやる気だ。
「急すぎるだろ!」
「少し黙ってね〜。あ、声出しでもしとけば?」
ふざけるな、急にコラボとか意味不明。失敗したらどうなるか分かってるのか。ハコ全体シラけるぞ?どうすんだよ?
焦る俺を横にシュートは準備しつつ、簡単に声出しやチューニングを始めた。
音源の準備が終わるとマイクを手に取る。
「んじゃ、いきまーす!」