Dying music〜音楽を染め上げろ〜

夏合宿ハプニング⁈

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八月中旬。





「暑っちぃ〜〜！溶ける！」

「涼これ以上冷房温度下げんなよ！風邪ひく！」

「ここの押さえ方、どうゃればいい？」


「ここは〜」


AMITIE、現在、Midnightで夏合宿の真っ最中です。


遡ること数週間前、ーーーーー














「夏合宿？」




「そう！夏樹がいない間に3人で少し話してさ。」


7 月の練習最終日、それは突然話題に上がった。

夏合宿、部活動あるある。こんなクソ暑い中、ビシバシ追い込まれながらやる、あれか。


「内容は?」


「合宿っていっても費用とかもあるから泊まりでやるってわけじゃない。一日練習みたいな感じにしようかなって思ってる。」


なるほど、いわば強化練習会ね。


「学校に一日籠って練習すんの？」



怜斗が言った。そうだ、場所。




学校でやるメリットとしてはスタジオ代などの費用がかからないこと。ただ、練習時間が限られているし、設備が特別いいってわけではない。







実際、ここにある楽器はすべて私物だし、アンプなどは廃部前に先代の人たちが使っていたもので年季も入っている。この間だって途中でアンプがイカれたし。




譜面台に関しては、吹部から使わなくなったものを貰っている。




「スタジオ借りるか？どっかいいところあるかな。」


「夏樹のところは？」


恭弥が俺に聞いてきた。



あ、そっか、Midnightがあるじゃん。師匠に頼めば1部屋くらい貸してくれるかな。でも、他バンドさん入ってたら無理から…予約は早い方がいいよな。よし、



「今、師匠に電話してみてもいい？」


「そんな今じゃなくても、...ってもう掛けてるし！」


こういうのはさっさと行動した方が得だろ。



師匠に電話を掛けた。











一『あ、もしもし。』




嘘、絶対出ないと思ってたのに。2 コールで出た。


「日にちいつだってさ、」


「できれば、お盆開けてすぐがいい。その週の月曜日とか。」





一『本当ですか？はい、…はい。わかりました、ありがとうございます。』




ぴっ。










「一その日定休日だから貸し切りにできるって。」


「うへぇ！がち！？やったー！」




運がよかったよ。しかも一番広いスタジオ貸してくれるっぽい。



「9時半から開けるらしい。師匠ももしかしたら、指導してくれるってさ。」



師匠、涼たちのこと気に入ったな。普通は指導するとか言わないもんね。


「マジで夏樹ありがとう！場所も先生も確保できた！」



「長澤さんと夏樹がいたら最強じゃん！」



涼と怜斗がはしゃぎだす。この二人は何かとリアクションが大きいからな〜。



「騒ぐなうるさい。そのかわり、やるからには追い込むよ。」



「もちろん！」「おっし！」「あぁ。」