無気力な日陰くんの溺愛が甘すぎる。
「うん、どうしたの。」


電話越しにも面倒くさそうなのが伝わる。

こんなので迷子になりました、なんて言ったらため息つかれそうだなぁ。



「あの、大変申し訳ないんですけども、」

「うん、」


「迷子になっちゃいました。」



う、絶対に呆れられた。
ビクビクしながら日陰くんの返事を待っていると、

それは予想外のものだった。



「ん。今どこいんの、」

「え??」

「え、じゃないよ。どこ居るの?」



え、え、もしかして迎えに来てくれるパターンですか?!




「えっと、××耳鼻科の近くです、」


「分かった、ちゃんと動かないで待ってて。」


「へ、は、はい。」



あれ、予想外の展開になってる...??



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