無気力な日陰くんの溺愛が甘すぎる。

ふふ、ありがとう日陰くん。


私ぜっったいにリッキーさんの写真みて似てる、なんて言ったりしないから。



内心そんなことを企みながら、日陰くんがリッキーさんの写真を探しているのを待つ。


すると…、





「ほら、これだよ。」



日陰くんがスマホの画面を見せてくれて、

それに目を通してみる。



そこに写っていたのは一匹のワンちゃん。




「え…？？」



何これめっちゃ可愛い…っ！

栗色の毛は確かに私と同じだけどそれ以外は

私に似てる所が見当たらない。



そのままジッと見つめていると、

頭がガンっと打たれたようにいきなり痛くなった。





「っ…う…、」


「朝比奈…？」




何だろう、私。今すごく心臓がザワってした。


なんだかこの犬のことを知っている気がして。