好きになってもいいですか？

「ロバート・ホワイト、その女の子を解放しろ」

アリアの前に立ち、アートは鋭い目で男を睨む。くるみは体を震わせ、泣いていた。必死に悲鳴を堪えているのがわかり、アートの体は怒りに震える。

「聞こえないのか？女の子を解放しろ。そして、ナイフを捨てて投降するんだ」

いつもより低い声でアートは男に言う。しかし、男は「誰が投降するかよ！」とケラケラ笑った。

「投降する気はないんだな？」

アートの問いに男は「当たり前だろ」と答える。男は警察の最終警告に従わないことを選んだのだ。アートは迷わずに拳銃を取り出し、相手に向ける。

「待って、アート！くるみが人質に取られているのよ！」

アリアが手を出して止めようとする。アートはその手を素早く掴み、「公務執行妨害で逮捕されたいか？」とアリアを睨み付けた。アリアは驚き、何も言えなくなってしまう。

「おいおい、本気で俺を撃つつもりかよ。そんなことしたらこの女の子に傷がつくか、最悪死ぬぞ」