ありがとうを、君に
「そうなんだあ、星いいですね。あいにく今日は曇ってて星が見えないなぁ、残念です…」


少しシュンとする女の子。

そういった小さな仕草までも、可愛らしい。


「君の名前は?俺は、向井 楓人」


「吉川 胡桃です!楓人くん何歳ですか?」


「22だよ!胡桃は何歳?」


「やっぱり、大人っぽいと思ったら歳上かあ〜。私は20歳です」


「たったの2個違いじゃん!全然敬語使わなくていいから楽に話して?」


胡桃は、ニコっと笑って頷いた。


「胡桃の家はどこなの?近くまで送るよ、もう夜だし」


ここは男としての使命だろう、女の子を家まで送り届けるのは常識だ。

胡桃は少し困ったような表情をしながらこう言った。


「えっと…私の家?どこだろう…??」


首を傾げながら考えるような仕草をしていた。
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