ありがとうを、君に
「じゃーん!これっ」


玲香が私に得意げに見せてきたのは、ユラユラと揺れるタイプのハートのストラップ2つ。白とピンクのペアだった。


「あ、もしかしてその気になる人にプレゼント?」


「え!違うよ!これは私から胡桃にプレゼント、お揃いっ」


そう言うと、白のハートを私にくれた。


「ええっ悪いよ、貰うなんて」


「いいの!私が胡桃とお揃いにしたかったんだからー!これならさり気なくカバンとか財布に付けられるでしょ、そんなに大きくないし!」


「じゃあ貰っちゃお、ありがと玲香!」


玲香はニコッと笑うと、これ持ってプリクラを撮ろうと言い出した。

玲香のこういうところを見ると、学生の時に戻った気分になり楽しい。


「私、プリクラなんていつぶりだろう!」


「私もだよー、高校の時は毎週ってレベルで撮ってたのに減るもんだよねえ」

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