ありがとうを、君に
歳は…同い年くらいかなぁ?若く見える。


「ハハ…お疲れ様デス」


「なんや愛想笑い下手やなぁ」


なっ…そんなのいきなり話しかけられたら誰でもこんな反応になるでしょうが!

と言いたいところをグッと堪えた。


「なぁ、部署違うけどオレとキミ同じ会社で働いてんねんで。知ってた?」


「ええ!?そうなんですか!どこの部署ですか?」


「オレは営業部よ、キミは広報部やろ?知ってるんだなぁ、これが」


な、なぜ相手は私を知っているのか。


「せや!名前はなんて言うん?オレは飛鳥!名取 飛鳥っちゅーねん、よろしゅうな」


「吉川 胡桃です」


なんかこの飛鳥とかいう関西人、めちゃくちゃグイグイ距離を詰めてくる…苦手。


「胡桃いうんか!エライ可愛い名前やな」


「飛鳥って名前も変わってますよ…?」


「褒め言葉として受け取っとくわ!んで何歳なん?オレ20やで、今年からこの会社入ってん」

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