ふたつの愛し方
Episode:1
あの約束の日から、17年後ーーー。
私は看護師になり、今はボストンの病院で手術室看護師として働いている。
俊也も医者になって、北河総合病院で働いている。
わざわざ俊也に視てほしいと患者さんが来るほどの、医者になった。
英介は同じボストンの病院で働いていた。
ずっと、お父さんの下で副院長として働いていたらしい、前任の副院長が退任に伴って英介は副院長として北河総合病院に戻った。
その時。
「朱希はどうする?」
身体の関係があった私たちは、ベッドの上で、英介に訊かれた。
「……私はまだ此処に残る。英介の病院で俊也と3人で働きたいから。人手不足とかで困ったら呼んで」
「わかった……寂しくなるな」
「それ……本気で言ってる?」
「冗談だと思ってるのか?」
「思ってるよ……冗談じゃないって言うなら……」
ここまで言って、私は言葉に詰まった。
何を言っても、ここから先は英介を好きだって告白みたいなものだ。
だけど、先の言葉を言わない事を許してくれないのが英介だ。
冗談じゃないなら何だよ?
ほらね。
続きは何だと、顔を近付けて迫ってくる。
「……私が……日本に帰るまで……英介の身体は誰にもあげないで……」
言った側から期待と不安が押し寄せる。
小学生の時からの幼なじみの英介を私は、中学生の時から異性として見ていた。
きっかけなんてわからない。
告白したこともない。
英介は、高校の時に彼女がいたし、大学でも彼女がいた。
私は、それから目を逸らすように告白された人と付き合い、大学の看護学部の時も彼氏がいた。
俊也は私が、英介を好きだんて知らずにずっと幼なじみの友達。
鈍感なのか、気付かない振りをしているのか、定かではないけれど訊いてきたことは一度もない。
私は看護師になり、今はボストンの病院で手術室看護師として働いている。
俊也も医者になって、北河総合病院で働いている。
わざわざ俊也に視てほしいと患者さんが来るほどの、医者になった。
英介は同じボストンの病院で働いていた。
ずっと、お父さんの下で副院長として働いていたらしい、前任の副院長が退任に伴って英介は副院長として北河総合病院に戻った。
その時。
「朱希はどうする?」
身体の関係があった私たちは、ベッドの上で、英介に訊かれた。
「……私はまだ此処に残る。英介の病院で俊也と3人で働きたいから。人手不足とかで困ったら呼んで」
「わかった……寂しくなるな」
「それ……本気で言ってる?」
「冗談だと思ってるのか?」
「思ってるよ……冗談じゃないって言うなら……」
ここまで言って、私は言葉に詰まった。
何を言っても、ここから先は英介を好きだって告白みたいなものだ。
だけど、先の言葉を言わない事を許してくれないのが英介だ。
冗談じゃないなら何だよ?
ほらね。
続きは何だと、顔を近付けて迫ってくる。
「……私が……日本に帰るまで……英介の身体は誰にもあげないで……」
言った側から期待と不安が押し寄せる。
小学生の時からの幼なじみの英介を私は、中学生の時から異性として見ていた。
きっかけなんてわからない。
告白したこともない。
英介は、高校の時に彼女がいたし、大学でも彼女がいた。
私は、それから目を逸らすように告白された人と付き合い、大学の看護学部の時も彼氏がいた。
俊也は私が、英介を好きだんて知らずにずっと幼なじみの友達。
鈍感なのか、気付かない振りをしているのか、定かではないけれど訊いてきたことは一度もない。
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