ふたつの愛し方
《美和》


英介くんと朱希が、海外を飛び回っている1年半。

俊也と私の仲は確実に深まっていた。

支えてあげるって事が、こんなに幸せで充実した毎日だなんて知らなかったよ。


同じ休みの日に、何処にも出かけられなくても…ー…近所のスーパーとショッピングモールが定番のデート先でも、俊也と一緒なら楽しく思える。

何処にも連れて行ってやれなくてごめんなって、俊也は休みの度に言うけれど……私は、とっても幸せだよ。

だって、定番のデートスポットに手を繋いで、カジュアルな服で出かけるなんてー…夫婦みたいじゃない。

それに、俊也になら思いっきり甘えられる。

どんな私でも受け入れてくれるから。

仕事の愚痴を漏らしても、ちゃんと聞いてくれて、俊也なりの意見もくれる。

自分は私よりも疲れているのに。

そして、甘えれば甘やかしてくれる。

何もかもが、完璧ないい男。

絶対に離さない。

離れない。


身体だって、もう完全に俊也に溺れてる。

甘く全身をドッロドロに溶かされる。

今日もまた蕩けて、溶かされて喘ぎ声が止まらない。

奥からじわじわと壊されるっ!!

掠れていく声、荒い息を整える暇すら与えてくれない。

俊也の熱い液体を、たまに直に受け入れると……ーーぐったりと身体を動かすことすら、億劫になる身体を抱き締めて、甘い甘いキスをくれる。

大好きだよ、美和って。

掠れた声で、私もだよ、と返すと力が抜けたような柔らかい笑顔をくれる。

この笑顔も大好き!


身も心も、俊也の全てに虜になっちゃったわね。
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