ふたつの愛し方
Episode:5~俊也~
中学3年の夏に、俺は母親を急な病で亡くした。
その時に、医者なろうと決意した。
小学生からの幼なじみの英介が、お父さんの病院で働けよ、と言ってくれて。
英介ほど、勉強が出来なかった俺は必死に勉強をした。
同じく小学生からの幼なじみの朱希も、看護師になると言って、朱希だけは看護科のある高校に進学した。
高校は別々でも、俺達の友情も絆も変わらなかった。
朱希は准看護師の資格があるにも関わらず、さらに医療を勉強したいと俺と英介と同じ大学の、看護学部を受けて共に卒業した。
その芯の強さ、屈託のない明るさ、魅力的な笑顔に俺は次第に惹かれていた。
異性として。
大学卒業後は、研修医として北河総合病院で働き始めて、英介と共に一人前の医者を目指した。
朱希は、看護師として同じ病院で働いていて正看護師になって直ぐに、手術室看護師になりたい、と外回り看護師になった。
研修医から一人前の医者として認められる前に、朱希は腕を磨きたいとボストンに行ってしまった。
心配だったけれど、俺は朱希が立派な看護師になって戻って来ると信じて待つことにした。
一人前の医者になって直ぐに、英介もボストンへ行き、副院長を引き継ぐ名目で戻って来た時には確実に腕を上げていた。
そして、朱希が戻って来てすぐに……俺は気付いてしまったんだ。
朱希が英介を好きだと。
確認すると、中学からだと聞いたら諦めるしかねぇよ。
英介から聞いたボストンから始まった二人の関係。
殴りたい衝動を抑えて、英介の話を聞くと、苦しいくらいに俺と同じように朱希を大切に想っていることが伝わって、殴れないよ。
俺が提示した条件を呑んだ英介。
その時は任せろ。
無理に朱希を振り向かせたりはしない。
英介を好きな朱希も好きだから。
朱希は責任を持って、俺が守る。
側にいる。
ただし、その過程で朱希が俺を選ぶなら、俺が朱希を幸せにする。
その時に、医者なろうと決意した。
小学生からの幼なじみの英介が、お父さんの病院で働けよ、と言ってくれて。
英介ほど、勉強が出来なかった俺は必死に勉強をした。
同じく小学生からの幼なじみの朱希も、看護師になると言って、朱希だけは看護科のある高校に進学した。
高校は別々でも、俺達の友情も絆も変わらなかった。
朱希は准看護師の資格があるにも関わらず、さらに医療を勉強したいと俺と英介と同じ大学の、看護学部を受けて共に卒業した。
その芯の強さ、屈託のない明るさ、魅力的な笑顔に俺は次第に惹かれていた。
異性として。
大学卒業後は、研修医として北河総合病院で働き始めて、英介と共に一人前の医者を目指した。
朱希は、看護師として同じ病院で働いていて正看護師になって直ぐに、手術室看護師になりたい、と外回り看護師になった。
研修医から一人前の医者として認められる前に、朱希は腕を磨きたいとボストンに行ってしまった。
心配だったけれど、俺は朱希が立派な看護師になって戻って来ると信じて待つことにした。
一人前の医者になって直ぐに、英介もボストンへ行き、副院長を引き継ぐ名目で戻って来た時には確実に腕を上げていた。
そして、朱希が戻って来てすぐに……俺は気付いてしまったんだ。
朱希が英介を好きだと。
確認すると、中学からだと聞いたら諦めるしかねぇよ。
英介から聞いたボストンから始まった二人の関係。
殴りたい衝動を抑えて、英介の話を聞くと、苦しいくらいに俺と同じように朱希を大切に想っていることが伝わって、殴れないよ。
俺が提示した条件を呑んだ英介。
その時は任せろ。
無理に朱希を振り向かせたりはしない。
英介を好きな朱希も好きだから。
朱希は責任を持って、俺が守る。
側にいる。
ただし、その過程で朱希が俺を選ぶなら、俺が朱希を幸せにする。