ふたつの愛し方
おはよ、と言い合って。
目覚めのキスを交わして、腹減った。
英介の言葉に、吹き出してしまう。
「なんか作ろうか?」
「おう。朱希の飯、久しぶりだな。でも俺んちの冷蔵庫は何も入ってないぞ?」
「わかってるよ。料理なんて全くしないもんね。どうせ……お酒だけでしょ?」
そうだな、と言った英介を横目に、ベッドの下に散らばった物を身に付けて、
用意したら家に来て、待ってるから。
8階の自分の部屋に帰り、とりあえずシャワーを浴びて、軽く化粧をして、いつでも外出できるような服を着てキッチンに立つのは、すっかり身に付いた看護師の習性。
英介は、掃除と洗濯は出来るくせに料理だけは全くしない。
ボストンに行く前は、料理が得意な俊也と交互に、ご飯を作って食べさせていて。
ボストンでは、私が作って食べさせていて。
日本に英介が帰ってからは、また俊也が食べさせていたんだろう。
一昨日、日勤帰りに買い物に行った残りの有り合わせで、作り終えたタイミングで、インターホンが鳴る。
カウンターのスツールに座って、旨いな、と食べながら。
これから毎日、作ってくれよ。
「言われなくても作るよ。英介は私か俊也が作らなきゃ、コンビニでしょ?」
「ああ……恥ずかしながら」
「作り置きするから、ちゃんと食べてよ」
英介とご飯を食べ終えて、片付けを英介がしてくれて。
二人でソファーに座って、TVを見ていた時ーーー。
英介のスマホが鳴って、怠そうに出た感じから、病院からだと直ぐにわかったよ。
わかった、すぐに行く。
電話を切った英介が立ち上がり、朱希も来い、と。
なんで?と訊いた直後、私のスマホも鳴って呼び出さて、英介とエントランスで待ち合わせをして足早に病院へ向かう。
英介の話では、俊也はオペ中。
そのオペに手術室看護師が半数、駆り出されて、足りないからと私も呼ばれた。
目覚めのキスを交わして、腹減った。
英介の言葉に、吹き出してしまう。
「なんか作ろうか?」
「おう。朱希の飯、久しぶりだな。でも俺んちの冷蔵庫は何も入ってないぞ?」
「わかってるよ。料理なんて全くしないもんね。どうせ……お酒だけでしょ?」
そうだな、と言った英介を横目に、ベッドの下に散らばった物を身に付けて、
用意したら家に来て、待ってるから。
8階の自分の部屋に帰り、とりあえずシャワーを浴びて、軽く化粧をして、いつでも外出できるような服を着てキッチンに立つのは、すっかり身に付いた看護師の習性。
英介は、掃除と洗濯は出来るくせに料理だけは全くしない。
ボストンに行く前は、料理が得意な俊也と交互に、ご飯を作って食べさせていて。
ボストンでは、私が作って食べさせていて。
日本に英介が帰ってからは、また俊也が食べさせていたんだろう。
一昨日、日勤帰りに買い物に行った残りの有り合わせで、作り終えたタイミングで、インターホンが鳴る。
カウンターのスツールに座って、旨いな、と食べながら。
これから毎日、作ってくれよ。
「言われなくても作るよ。英介は私か俊也が作らなきゃ、コンビニでしょ?」
「ああ……恥ずかしながら」
「作り置きするから、ちゃんと食べてよ」
英介とご飯を食べ終えて、片付けを英介がしてくれて。
二人でソファーに座って、TVを見ていた時ーーー。
英介のスマホが鳴って、怠そうに出た感じから、病院からだと直ぐにわかったよ。
わかった、すぐに行く。
電話を切った英介が立ち上がり、朱希も来い、と。
なんで?と訊いた直後、私のスマホも鳴って呼び出さて、英介とエントランスで待ち合わせをして足早に病院へ向かう。
英介の話では、俊也はオペ中。
そのオペに手術室看護師が半数、駆り出されて、足りないからと私も呼ばれた。