ふたつの愛し方
全身を理想とする緩急で攻められて、吸い上げられて、ドロッと止めどなく蜜が溶け出してしまう。


ああ……っ……もう堪らない……


心を伴うからなのか、俊也が女を悦ばせる術を熟知しているのかさえ、どうでもいい。


中心に俊也のモノを、奥まで呑み込むまでに何回もイッてしまう。

こんなのも初めてだよ………

ドロドロに蕩けた蜜が一瞬にして、俊也の形に合わせて形を変えたみたいで……

卑猥な音を奏でて絶頂が止まらない。

逃げようとする腰は強く掴まれて、逃げることを許してくれず、収縮と痙攣を繰り返す。


「……俊也……もうっ……ダメっ……これ……いじょっ……アアアッ……!!」


壊れる!!!

気持ち良すぎて………苦しいなんて……知らなきゃよかった……

俊也に、絶頂の度に溺れちゃうじゃない。


俊也の白濁の液体が、避妊具越しに中に放たれて。

ぐったりと私に預けた身体を力なく抱き締めると、首の後ろに腕を回して、反対の手で髪を梳かすように撫でてくれる。


素肌が触れ合うだけで心地好い。

俊也の身体は私のために、誂えられてるんじゃないかと思ってしまう。


「俊也って……典型的なモデル体型だよね?細すぎない?」


私の横に寝転がり、ティッシュで避妊具を外して、ダストボックスに入れた俊也の胸に頭を乗せてお腹を撫でると、硬いから割れてないだけで筋肉質。

身体付きまでもが理想の男。


「細いって言われるんだけどな……太れないんだよ、これ以上」


「このままでいいよ。綺麗に割れたバキバキの鋼みたいな腹筋とか、苦手だから」


「美和がいいならいいよ。美和は今より痩せんなよ」


「なんで?全然、細くないよ?」


「抱き心地が丁度いい。今より痩せたら悪くなるだろ」


「……わかった」


もうっ!

俊也は私の悦ぶ言葉を、さらっとくれる。

抱き心地が丁度いい、なんて言ってくれたのも俊也がはじめてよ。


ああ……完全に捕らわれちゃったな。

捕らえるつもりだったのに。


真っ直ぐに、ひたすら真っ直ぐにぶつかってみるしかないよね。

俊也に大好きって言ってもらえる日まで。



大好きだよ。
おやすみ、俊也。

ありがとう。
おやすみ、美和。
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