ふたつの愛し方
「今すぐ……抱きたい」


起き上がって逆に押し倒されて、


ずっと美和とキスしたかった、と。

もうベッドに行く時間も煩い、と。

ここで抱かせて、と。


何でそんなに甘い声で言うのよ……

いいよ、と。

甘く返して、私からキスをしちゃったじゃない。

ほらねっ……またキスだけで何もかもが完成しちゃう。


優しい手に肌を暴かれて、たくさんキスをして。

俊也の肌を暴いて、俊也のモノから熱い液体を出してあげて。

好きなだけ、求めれば求めるだけ身体を弄ばれて、ひとつに繋がる。


そのタイミングで…ーー着けてない、と引き抜こうとする俊也に、大丈夫。


「生理が近くて呑んだの」


「もしかして?」


「そう……アレね。生理痛が酷そうだなって時だけね」


「……そうか……美和の負担になるなら呑まなくていいよ。俺がちゃんとするから」


そんな心配までしてくれる優しい俊也に、キスで返事を返すと、、

好きだよ、と甘く囁いて腰を抱かれて、奥まで繋がると……ー俊也のモノに、ジワリとソレに合わせて形を変えた。

直に感じる俊也のモノは温かくて、律動の度に、密が溢れて溶けていく。

やっぱり何もかもが、今までの男とは違う。

俊也の身体は私だけのために、誂えられたんだよ、きっと。


そしてー…ーいつもより俊也からは甘い吐息が零れて、、、

はぁ……堪らねぇ……。


「……もっと……俊也……もっと……」


「……煽るなよ……美和……っ……」


その瞬間に、最奥を突かれて抱かれていた腰が反って、一気に絶頂まで連れてイカれたのに………


「……まだっ……だ……もう少しイケるだろ……もっと……美和を感じたい……」


何なのよっ!!

そんなに甘いセリフを吐いて、激しく動かないでよっ!!

奥から壊されるっ!!

収縮と痙攣が治まらない……絶頂が終わらないっ……


「あっ……ンンっ……!!……アアアっ!!」


本当に………壊されるっ!!!

そう感じた瞬間ーーー…私の中に俊也の熱い液体が強く放たれた。


ぐったりとする私の身体を強く抱き締めて、俊也は荒い息を整える。

強い温かい満足感が、気怠い身体を満たしていた。


「……美和……好きだよ……」


この満たされた中で、好きだよ、なんて反則だよ。

だからね………もっと満たして。


「いいよ……何回でも俺で満たしてあげる」


裸のまま、抱えられてベッドに連れてってくれてーー…、お互いが満たされるまで、お互いの熱を貪り合っていた。
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