ふたつの愛し方
はぁ……ンッ……。


朱希は相変わらず、首筋を軽く吸って舌を這わすだけで甘い吐息を漏らす。

本当に弱いよな。

それと…ーー右胸。

左胸を柔らかく揉みながら、先端を舌先で転がして吸い上げれば、背中を反って甘く啼く。

さらに、その行為を左胸に移して、先端を摘まんで捻ると……ー、


「……ンッ……!ーー…アッー…!!」


ほらな。

より甘い声を上げて、俺の背中に回した手の爪を柔らかく立てる。

たまに少し伸びてるだけで、微かに痛いけれど……俺に取ったらそれも快感だ。

もっと立てて…ー…啼いていいよ。


最後は…ーー蕩けた朱希の中心。

此処を攻めるときは、朱希は両膝を立てて、自分で両手首を交差して掴んで頭の上に置く。


それが、何でなのか訊いたことがある。

女は筋肉のある男と違って、この中心で力を支えるから、指を挿れられると異物でないモノに変えて、どんな動きも拾い集めて、より感度が増すらしい。

教えられた時は、妙に納得した。

俺も、ダイレクトに朱希が感じているのが指を通して、伝わってくるからだ。

だから、俺自身も昂っていく。

俺の身体も、朱希の身体もお互いのために、形成されたんじゃないかと思えるから、尚の事かもしれない。


そして、今は性能の良い物が出回ってると謂っても、余計な物がなくなってから、俺のモノにすっかり馴染んだ朱希の中は堪らない。
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