HEART ~second ~
「大丈夫」と口癖のようにつぶやく声が聞こえるが、結愛の大丈夫は信用出来なかった
(次の会議まで1時間……
………なんとか行けるか………)
すぐ行くとだけ伝え近くにいた仁にあとを任せた
組員が車を出してもらいマンションに急ぐ
焦りで、自分が走った方が早いのではないかと思えてくる
赤信号がやけに長く感じた
結愛の部屋に着き、ベットに目をやると小さな膨らみがあった
「結愛っ!」
布団を剥がすと顔を真っ赤にして小さくうずくまっている結愛の姿があった
額に手を当てれば尋常ではない熱さが伝わってくる
「熱いな……」
脈を確認するが早すぎる
聴診器で胸を音を聴くと喘息になりかけている音とは同時に心臓の弱った音が聞こえてきた
大急ぎで強心剤と喘息を抑える薬を点滴する
パルスオキシメーターは95を示していた
(……酸素が少し足りない)