あなたの目にこの星空が 映りますように。
指導者と学生
実習もいよいよ最後の週に突入した。
私は小田原までの長い道のりも全く苦ではなかった。
実習初日のような憂鬱感は消え去ったのだ。
私って意外と単純だな?
それとも恋がそうさせるのか!?
一人でニヤニヤしながら病棟に向かった。
3週目にもなると病棟のスタッフや患者様、指導者とも関係が築かれている。
実習メンバー達と鈴木指導者も笑顔で話すほどの距離になっていた。
私が実習で一番好きな時間は担当の患者様とお散歩に行くこと。
患者様の病院内では見られない姿を見れることが嬉しいだけでなく、鈴木指導者が院外でのびのびしている姿を見れるのも嬉しかった。
院外での散歩コースは川沿いの桜並木。
冬の今、桜は咲いてないけど咲いたら絶対にきれいだろうなと上を見上げたりもした。
周りに他の学生もいたが鈴木指導者が私に歩くペースを合わせた。
「どこから来てるの?」
「私ですか、、、?横浜です!」
初めて自分のことを聞かれて私は舞い上がった。