燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
「まず最初だよね。16歳のつばめは、当時、一世を風靡した恋愛もののドラマにハマっててね。それが、初めて研修医として病院に行っていた僕と一条に……麗子先生に似てるって言って、大喜びしてた。『すっごいお似合い! 写真撮ってもいいですか』って言って写真を撮ってた」
思い出したように拓海は笑う。
拓海が『つばめちゃん』を語る時の顔が、あたしは大好きだった。