燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~


 旅行から帰って、私たち二人には穏やかで幸せな日が流れた。

 あたしたちは拓海の仕事の時以外は、ずっと一緒にいて、
 ずっとくっついていた。


 そうしていると、この身体が邪魔だと思うことが増えた。
 もうこんなのなくていい。身体があたしと拓海のただの境界線みたいで邪魔だった。

 あたしはきっとずっとこういう事を求めていたんだと思った。
 拓海と心でつながっていること。それがあたしには大事だったんだ。


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