燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
みんな、天馬もつばめちゃんも大好きで、もちろんくっついてほしかった。
でも、二人は婚約したあとも、なかなかうまくいかなくて、なんだか目が離せなくて。
かといって、周りがそれに口出すのは無粋だろうと、ただ暖かく見守っていた。
天馬は仕事では結構抜け目ないくせに、やっぱり恋愛に不器用。
あまり後先考えず突っ走りがちで、大事な部分が抜けているところがあったりしたのだ。
つまり、今回のケースで言うと肝心かなめの『つばめちゃん自身』に天馬の気持ちが伝ってないことが大きな問題だった。
つばめちゃんはつばめちゃんで、病院の存続や、外国籍の患者さんの受け入れに向けて必死すぎて、自分が恋愛するなんて一切考えてなかった。
だから余計に、みんな、つばめちゃんにぞっこんの天馬とつばめちゃんが結婚して、ちゃんとつばめちゃん自身も愛されて、幸せになってほしかったんだ。