燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
でも、だからこそ今は、さっさと帰ろう。
そう思ったところで、そこにいた患者さんにつかまる。
「つばめちゃん、お腹大きくなったわねぇ。今、何か月?」
「7ヶ月です」
「そう! 楽しみねぇ!」
「ありがとうございます」
早く切り上げようとしたところで、診察室から患者さんが出てきて、
その瞬間、中にいた天馬先生と目が合う。
私は慌てて身体を隠したが、お腹が大きくて素早く動けなかった。