燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
式が終わり、
「今日はありがとね」
と工藤先生が笑う。
「ほんと、いい式でした!」
私が言うと、ちょうどその時隣にいた大熊さんも頷いていた。
すると、工藤先生は大熊さんの手を握り、
「頑張ってくださいね」
と笑った。
「……知ってたのか」
「ふふ。僕って心療内科のエキスパートだから」
何のことかさっぱりわからなかったけど、私は諸事情もあり、
ずっと大熊さんの近くにいた。