燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
いろいろと考えを巡らしていると、
「また、ぼんやりしてないで。早くしないとここでキスするよ」
そう言われて、私は言われた意味が一瞬で理解できなくて固まる。
(は? この人、何言った?)
やっと言葉の意味が理解でき始めると同時に、本当に顔を近づけてきた。
「ひぃっ!」
私は思わずその顔を慌てて止め、「わかりました! わかりましたから!」と叫ぶと病室へ飛んで帰る。
ちょっと待って。
なんなの。天馬先生。なにがあったの天馬先生と私!
そして帰ったらなにされるの、私―――!