燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
「……それで、やっと入籍までこぎつけた」
先生はまっすぐ私を見る。
その目に私の胸はドキドキと鳴りだす。
ねえ、先生。これ、なんでこうなってんの……。
私、どうすればいいの?
勝手に感情があふれて泣きそうになる。
それを包み込むように、先生は私の頬を優しくなでて、目を細める。
「つばめ、何度でも言うよ。もし、またつばめが記憶をなくしても、僕はずっとつばめのことが好きでいる。これまでもずっと好きだった。これからもずっと好きだ」