燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~


 先生はブラック、私はお砂糖とミルクを多めに入れて、ソファに持っていく。
 先生はブラックのコーヒーを受け取ると、ありがとう、とまた微笑んだ。


 ちょっと、待って。
 何だろうさっきから。

 先生の顔、見れない。
 胸がドキドキして指先が小さく震える。

 そうだ、わかった。
 先生がかっこよすぎるんだ……。

 一条先生とセットで見慣れていると思っていたけど、天馬先生も相当カッコよかった。
 しかも、今に至っては眼鏡が似合いすぎている。

 どうする、私……。

 また震えそうな指元で自分のコーヒーカップをぎゅっと握る。
 それでもドキドキは収まることはなかった。

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