燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
私はごくりと息を飲んで、一番新しいメールを開いた。
『つばめ:あたし、拓海と結婚出来てよかった』
最初からパワーワードが並んでる。
拓海って下の名前で呼んでたんだ……。
そして今更だけど、やっぱり結婚は本当のことだったんだ。
そして、その一つ前のメール。
『つばめ:拓海、大好き』
『天馬先生:僕も。すぐ帰るから待ってて』
「のろけてる……っていうか下の名前、呼んでたの?」
メールは、
『天馬先生:今日遅くなる』
『つばめ:わかった。でも、できるだけ早く帰ってきて』
みたいなやりとりも多く、本当に日常的にやり取りをしていたことが分かった。
時々、やり取りがない日もあるけど、もしかしたら先生が忙しく、夜勤だったのかもしれない。
私は複雑な気分になる。
だめだと思う気持ちより、見たいという気持ちが勝って、写真も開いてしまった。