燕雀安んぞ天馬の志を知らんや。~天才外科医の純愛~
6章:3か月目の約束と本音
それから2か月は驚くほど速く過ぎた。
でも、先生は、キスしたり抱きしめたりするくせに、一線を超えることだけはない。私はそれに少し安心しながらも、少しだけ、もどかしく感じはじめていた。
(進んでもいいって思ってるけど、自分からは恥ずかしくてなかなか言い出せないものなんだよなぁ……)
そんなことを思って、朝、目を開ける。
すると、毎朝恒例のように、天馬先生が私を抱きしめていた。
わ、と声を出しそうになって、口を無理やり閉じると、もともと起きていたのか、天馬先生がクスクス笑って目を開ける。