聖女の曾孫
聖なる光をこの手に集め、舌打ちをしながら指先で捏ね回し、大きく、大きくしていく。


「おお! 美しい、私のコーネリア! 愛して──ぐふっ」


隙をついて衛兵が後頭部を打つ。
私は滅多に使わない光魔法で、悪しき元婚約者に怒りの鉄槌をお見舞いした。


「ひいいぃぃぃぃっ!」


ドカーンッ!
ドドドドドドッ、プシューゥーゥーーゥーーー……


「愛の作法を甘く見ないで遊ばせ。終わった伯爵様」

「コー……ネリ……ア」


私に伸ばした手を、パタンと地面に落とす。
 

「宮廷での暴動はとても重い罪ですが、ここは私に免じて許しましょう。ただし、二度と私の前に姿を現しませんように。私はあなたが嫌いです」
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