聖女の曾孫
「……うぅっ」
気持ち悪くて、ブルブルと震える。
こんな気持ちをヴァクーニにさせてしまうのかと思うと、不安でたまらない。
私は、仕事に没頭した。
ところがそんな日々を続けていたら、ヴァクーニが書庫へ訪れた。
「フルグアス」
「あ……」
言葉が出ない。
久しぶり見た愛しい人の顔に、胸がときめく。
だめよ、コーネリア……
「随分と根を詰めているようだな」
「……ええ。お元気?」
「こちらは変わりない。食事はとっているのか? 少し、顔が暗いぞ」
「あ……」
「顔色が悪いという意味だ。散歩を推奨したいくらいには、土気色に近い」