聖女の曾孫
「コーネリア!!」
突然、別の男の声が割り込んでくる。
いいところなのに……!
憎しみを込めて声のほうに首を巡らすと、勇者の末裔ミハイル・ラトキンが通りの向こうから走ってくるのが見えた。
「……」
「ましだと、言っていたほうの男が来たぞ」
「ええ」
「接近禁止令を出そうか?」
「いいえ」
私はケーキを一口頬張って、紅茶を舐め、口を拭い、椅子から立った。
そして走ってくるミハイルを視界から追い出してヴァクーニを見おろし、満面の微笑みで続けた。
「いいの、ぶっ潰してくるから」
私とヴァクーニの邪魔をする奴は許さない。
ヴァクーニは訳知り顔で笑って、紅茶を啜り、目線で私を送り出した。
「行ってこい、コーネリア」
「──」
名前を呼ばれた!
突然、別の男の声が割り込んでくる。
いいところなのに……!
憎しみを込めて声のほうに首を巡らすと、勇者の末裔ミハイル・ラトキンが通りの向こうから走ってくるのが見えた。
「……」
「ましだと、言っていたほうの男が来たぞ」
「ええ」
「接近禁止令を出そうか?」
「いいえ」
私はケーキを一口頬張って、紅茶を舐め、口を拭い、椅子から立った。
そして走ってくるミハイルを視界から追い出してヴァクーニを見おろし、満面の微笑みで続けた。
「いいの、ぶっ潰してくるから」
私とヴァクーニの邪魔をする奴は許さない。
ヴァクーニは訳知り顔で笑って、紅茶を啜り、目線で私を送り出した。
「行ってこい、コーネリア」
「──」
名前を呼ばれた!