春永すぎて何が悪い?
「ただいまー。」

言ってはみるものの、真っ暗な部屋。
誰もいるわけがない。

講習初日がやっと終わる。
なんか、みんなと競い合わされてるようで、審査されてるようで、初日からドッと疲れた。

明日もあるのか。

私は靴を脱いで、電気を点ける。

シーンという音を描いたような空虚。

龍樹は今日もどっかで飲んでるか、仕事してるか。

最近、ろくに会話してない。

カバンを棚に置くと、脱衣所へ直行する。

服を脱ぐ時の開放感が好き。
シャワーで全部流れる感じが好き。
メイクも全部落として綺麗さっぱりするのが好き。

私は仕事から帰ると直行するようにシャワーを浴びる。

今日もスマホで漫画読んで寝よ。

シャワーに打たれながら寝る予定を立てた。
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