春永すぎて何が悪い?
短髪になった龍樹の隣を歩く。
あまりにも変わってしまって調子が狂う。
「なんか短すぎない?俺じゃないみたい。」
「安くんビックリするんじゃない?」
そう言いながら、左手がさっきからコツンコツンと龍樹の右手と当たるのが気になる。
どうしよう。
手、繋いでくれないかな。
龍樹の骨と血管が浮かぶ手。
実はこの手、高校の時からずっと好きだ。
龍樹の顔も、高い身長も、笑った顔も、目立ちたがり屋のくせに人見知りで不器用なところも、実はずっと好きだ。
繋ぎたいな。
いつから繋がなくなったっけ。
久しぶりに休みも合わせたしさ、一緒にランチしたし、今日のこれ、デートじゃん?
だけど、龍樹がスルッと手を引っ込めた。
ブランと宙に浮いてる私の左手。
持て余す。
私から繋ぐ勇気がない。
グリズリーのりっちゃんなら、可愛く繋げるのかもしれないけど、私にはできない。
私にはあんな可愛げがない。
龍樹は何を思ってるんだろう。
なんで手を引っ込めたんだろう。
もう一生、私たちって手を繋がないのかな。
私たちは適当に買い物して早めに家に帰った。
あまりにも変わってしまって調子が狂う。
「なんか短すぎない?俺じゃないみたい。」
「安くんビックリするんじゃない?」
そう言いながら、左手がさっきからコツンコツンと龍樹の右手と当たるのが気になる。
どうしよう。
手、繋いでくれないかな。
龍樹の骨と血管が浮かぶ手。
実はこの手、高校の時からずっと好きだ。
龍樹の顔も、高い身長も、笑った顔も、目立ちたがり屋のくせに人見知りで不器用なところも、実はずっと好きだ。
繋ぎたいな。
いつから繋がなくなったっけ。
久しぶりに休みも合わせたしさ、一緒にランチしたし、今日のこれ、デートじゃん?
だけど、龍樹がスルッと手を引っ込めた。
ブランと宙に浮いてる私の左手。
持て余す。
私から繋ぐ勇気がない。
グリズリーのりっちゃんなら、可愛く繋げるのかもしれないけど、私にはできない。
私にはあんな可愛げがない。
龍樹は何を思ってるんだろう。
なんで手を引っ込めたんだろう。
もう一生、私たちって手を繋がないのかな。
私たちは適当に買い物して早めに家に帰った。