縁は異なもの味なもの
「立川さん、大輔のプロポーズを受けてくれてありがとう。」

「いいえ。 大輔さんの事は信じられたので…」

「ねぇ、真央ちゃん!武田はその後、何もしてこない? 大丈夫?」

「あ〜、専務は直樹と知り合いでしたね。
はい。大丈夫です。諦めたと思います。」

「もし、何かあれば大ちゃんに言うんだよ!
ストーカーとかさ! 
武田以外のウチの社員もな!」

「ハハハ。私はそんなにモテませんから〜 大丈夫ですよ〜」

「父さん、真央ちゃんなら伯母さんとも上手くいくかもな〜」

「ああ、俺も今そう思ったぞ!
あの、立川さん。大輔の母親が俺の妹だって聞いてるかな?」

「はい。聞いています。」

「妹の香代子は、天真爛漫というか、空気読めないというか…
明るくて、サバサバしてるんだけど、ちょっと…
猪突猛進なところがあるし、思い込みが激しいから…」

「楽しいおばさんなんだけど、
きっと、立川さんに会ったらずっと立川さんの事を質問すると思う。困った質問は濁さず、はっきりと答えた方がいいかな?
どうしても困った時は、大ちゃんに助けを求めてね!」

「はい。」

「俺ら家族も出来るだけ早めに行くからね。」

「大輔さんからは、騒がしいとか、しつこいとか聞かされていて…
私が挨拶して反対されたりしないか心配です。」


「反対はしないと思うけど、賛成しすぎ?
とにかく嬉しくてピッタリとくっついてくるかな? 昔からそうだから〜」

「大丈夫だよ! おばさんも優しいしちょっと賑やかな人だけど、憎めないタイプかな?
ね、父さん。」

「俺は子供の頃からずっとだからな…アイツが静かだと、体の具合が悪いのかと心配になるな。ハハハ!」

「大輔さんのご家族に、受け入れていただけるように、頑張ります!」

「ところで、新居の話しとかどうするか大ちゃんとしてる?」

「はい…私は大輔さんも長男ですし同居したいって話しをしたら、
"母さんと会ってから決めよう" っと言われました。」

「大輔の意見に賛成〜!
立川さん、妹はいいヤツだけど…
個性的だから会ってから決めても遅くないよ?」

社長と専務と美味しいお寿司を食べながら、仕事の話しもしたり楽しい食事だった。

食事のあとは、運転手さん付きの車でマンションまで送っていただいた。

「今日は、ご馳走さまでした。
送っていただき、ありがとうございます。」

「じゃあ、また日曜日にね!」

「真央ちゃん、じゃあまたね!お疲れ様。バイバイ!」

車を見送ってマンションに入る。

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