縁は異なもの味なもの
井上家へ
日曜日☆
オレは昨日、母さんに連絡した。
〜…〜…
「もしもし、母さん。」
「あ! お兄ちゃん! 元気?全然連絡も寄越さないで〜 仕事忙しいの〜?
どうしたの? もしもし〜…お兄ちゃん〜?」
「聞いてるよ! 母さん! 大事な話。」
「何?何? 彼女ができたとか?
お嫁さんになる人を紹介したいとか?
何?何?」
「明日、嫁さんになる人を紹介するのでウチに連れてくから!
昼飯を食べながらにしようと思うけど、大丈夫?
父さんは寿司でも出前するって言ってたけど…」
「キャァ〜!!!お兄ちゃん!!
結婚するの? どんな彼女?
いつから付き合ってるの? 何してる人?
ねぇ、ねぇ! 嬉しい〜ウチに女の子が〜!
直美ちゃんにも電話しよ!
あ!
明日は何時にくるの? オードブルをホテルに注文しなきゃ!」
「母さん、落ち着け!!
彼女の名前は、立川 真央さんで27歳。
あとはゆっくり明日な!
佐藤家も来るからな! オレも結婚してから父さんの会社に戻るからさ。」
「うん!わかった! マオちゃんね〜
お兄ちゃん!おめでとう!!!
直美ちゃんに聞いて、お昼はウチでみんなで食べるように、伝えるね!
じゃあ、パパと相談するから切るね!」ピッ!
ハァ〜疲れた〜〜 明日、真央が心配だ〜
母さんはピッタリくっついて離れないだろう…
どうか、暴走する母さんを見た真央が、
結婚を辞めると、言い出しませんように…