縁は異なもの味なもの
望月弁護士と加納弁護士は、
樹からの情報があった女子社員の名前を把握し、
翌日から役員室がある小会議室で聞き取りを始めた。

セクハラ上司の名前も出てきたし、
女子社員でもお局サマの愚痴などいろいろだった。

その中から、喋ってくれそうな女子社員に探りを入れながら質問したりする。
結構、堂々と不倫しているカップルもいた。

男性社員に移り、出世欲がありそうなヤツは少し揺さぶると沢山情報を話す社員もいた。

樹の言っていたカップル以外にも3組の不倫を聞き出した望月弁護士と加納弁護士。

2ヶ月以上かかったが、一掃出来そうだった。

結果を見た 健太郎と樹。
証拠画像なども揃っている。

健太郎は、望月弁護士と加納弁護士も交えて人事部長と
処分する社員や、僻地へ飛ばす異動、減給など、社内規定に基づく人事を相談して、
本人ひとり、ひとりに証拠を突きつけてから時期外れの辞令を発表した。

10人以上の辞令となり、社内は激震が走った。

エリートで出世街道まっしぐらと思われた社員が東北の材木問屋への出向や、
自主退職した女子社員など……
経理の樋口も自主退職し、
人事課長は現場監督と畑違いの異動…

まさか、会社がここまでするとは…と思った社員が大勢いた。


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