縁は異なもの味なもの
「うん。わかった。 兄さんもウチの会社に新卒で入社した時、御曹司扱いとかされた?」

「お〜、康平も第一関門か? 
そりゃ〜酷かったよ! 
女たちはすり寄ってくるわ、ゴマすりしてくる社員。 
俺を潰そうとするヤツもいたぞ!」

「そうかぁ〜、どうやってかわしたの?」

「女たちには、許嫁がいるって言った!
ゴマすりには、私に能力が無ければ一生ヒラ社員! と、社長から言われてますって言って…
潰そうとするヤツの嫌がらせは、回避するように、先回りしてたかな?」

「その、先回りって…」

「仕事の嫌がらせは、確認しまくった。
うるさがられるくらいに…
そうするとさ、係長や課長辺りが気がつくんだよ。
"何か問題があるのか?"なんて聞いてきてさ、
必要以上に上司たちが気にかけるから、
嫌がらせができなくなるし、会社の損害や信頼が無くなるからおとなしくなったかな」

「そうかぁ〜」

「逃げるが勝ちで、オレは健太郎おじさんの会社へ逃げたんだけどね! 
凄く勉強になったよ。変なしがらみもないし」

「俺もおじさんの会社で、修行しようかなぁ」

「まぁ、父さんの会社で全部の部署の仕事を覚えてからだな! 頑張れよ。」

「うん。ありがとう。」

「父さん〜! そろそろだよ〜」

「わかった。今いく〜」


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