縁は異なもの味なもの
それから2週間が過ぎた頃、

社内の面談は大詰めを迎えたようで、樹から休みの日に電話があり、
設計室の北村部長と経理の樋口さんも処分されるらしいし…
架空の請求書で樋口さんと数十万だったが、会社の金を横領していた事があったのが発覚し警察に逮捕されるだろうと聞いた。

人事部長は個人情報の取扱いについての厳重注意らしいが、
人事部課長は社内不倫と情報流出で飛ばされるらしい。

樹からは、設計室の社員が動揺するだろうから落ち着かせるようお願いされた。

それと、パリへ就職が決まっている亮が、
俺も受賞した日本のコンクールで金賞を受賞したと報告もあった。

「お〜! 亮は頑張ったなぁ〜、
アイツは才能があるのに隠してたのかな?」

「大ちゃん。こんな事言うのは変だけど、
ウチの会社の設計室に入らなくて良かったかもと思ってるんだわ」

「そうかもなぁ〜。 亮には世界を相手にする方が似合ってるよ!」

「亮がパリに行きたかったのは、女の子が関係してるかもな! ハハハ!
アイツの方が、先に結婚したりして〜 」

「充分あり得る話しだな〜!頑張れよ!専務!」

「は〜い! ハハハじゃあね!」

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