縁は異なもの味なもの
病院に到着し、中川くんのいる集中治療室へ。

休憩室に中川くんのご両親が座っていた。
4人は、中川くんのご両親に挨拶した。

「中川くんのお父さん、お母さん。
中川くんの容態はいかがでしょうか?」

「あ、井上さん。 悠真は意識も戻りまして明日迄は、集中治療室らしいですが
そのあとは、個室の病室へ移るそうです。」

「ハァ〜、良かった〜……」

「はじめまして。 井上大輔の父親で井上 学と申します。」
お義父さんは、名刺を中川くんのお父さんへ渡した。

「この度は、ウチの大輔を庇って中川くんが刺されたと連絡がありまして、
お見舞いとお礼のご挨拶に伺いました。
本当に、この度は申し訳ございませんでした。
そして、ウチの大輔を守って下さり本当にありがとうございました。」

「いやぁ〜、ご丁寧に主任さんのご両親まで…
さっきも悠真に会って話をしましたが、
ラグビーの試合で足の怪我をした時より痛くないらしいですので、大丈夫だと思います。
ハハハ! 傷はそのうち治りますから〜」

「お父様にそう言っていただけて、本当に有難いです。本当に申し訳ございません。」

学と香代子は、丁寧に中川くんのご両親にお辞儀をした。

「いえいえ、わざわざお見舞いにいらして下さってありがとうございます。」
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