縁は異なもの味なもの
「え? だって今4上旬だろ?
結納は来月で、式場はウチの系列ホテルだし。

春は決算とかで忙しいから出来れば、10月か11月かな? 有給消化で新婚旅行に1週間か10日? 
あっちで住むとこは実家を改築しても良いし、マンションでもさ!」

「大輔さん、あの〜井上不動産屋さんは社員は家族でアパート、マンションの賃貸とかの業務では?」

「うん?確かに爺ちゃんらはそうだったかな?
今は、マンション施工管理や住宅地の開発とか、チェーンスーパーとかの設計施工?
もちろん土地の売買もしてるよ。」

「あの〜私が考えていた不動産屋さんとはかなりのズレが…」

「あ〜、本当の不動産屋さんね! アパートやマンションの賃貸ね。
その部門もあるよ! 真央やりたいの?」

「いえ、私は資料作成とかが、良いですけど…」

「真央、オレさ、父さんの会社に戻ると副社長さんからなんだよ。
新卒で、はじめの3年は井上不動産で全部署で勉強したんだ。
そして佐藤建築工業に7年も修行したしな!

それに真央は、一般部署では働かせないよ!
俺の秘書かな〜! 俺の目の届く所に配属だからな!
意地悪されたり、変な男に言い寄られたら大変だからさ! ハハハ!

でも〜 俺の希望はさ〜
毎日家に帰ると真央や子ども達がバタバタって元気に玄関へ迎えて欲しいんだ〜
ダメ? 真央は子ども好き?」

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