縁は異なもの味なもの
「大輔君って呼んでも良いかな?」

「はい。お義父さん。」

「真央ちゃんから聞いてると思うけど、僕は真央ちゃんの義理の父親です。

美也子さんとは知り合いの紹介で10年前に出逢ったんですがね…
美也子さんは真央ちゃんが高校生だったし、再婚する気が無かったんですよ。
でも、僕は諦めきれずに美也子さんのアパートへ行ったら、美也子さんは留守で真央ちゃんがいて……

僕は、真央ちゃんに美也子さんが好きで結婚したいんだと言ったら真央ちゃんは何て言ったと思います?」

「お母さんにプロポーズしてとか?ですか?」

「ハハハ。私がくっつけてあげるから、1年待って下さい! って…
理由を聞いたら…
県外の大学へ進学すると、
お母さんが独りぼっちになるから、私が強引に結婚させます!って言ってね〜」

「ハハハ。じゃあ…」

「その時、僕の名刺に住所と携帯の番号も教えて欲しいって言われて…
真央ちゃんが〇/〇の17時に △△スーパーへ来て! 
とか連絡してくれて、
美也子さんと何度も偶然会うようにしてくれたりしたんだよ。
結局、美也子さんにバレちゃって〜ハハハ。
でも、真央ちゃんは、
"私はお母さんとの2人暮らしが凄く幸せだったから、今度はお母さんを大好きな立川さんと2人で暮らしてね!"
って言ってくれたから美也子さんは僕と結婚してくれたんです。」

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