Livre magic〜魔法使いの告白〜

「小説家として一生懸命生きていたノワールだったけど、ある日、ノワールの小説は盗作だって噂が流れて、ノワールはファンだった人から暴言を吐かれて、それに耐え切れなくなったノワールは自殺をしたんだ。そして、ノワールは何故かわからないけどこの世界に転生した。その後僕も交通事故に遭って死んで、この世界に転生した」

話し終わったメルキュールは居心地が悪そうに目を逸らす。リオンたちは何も言うことができなかった。

ノワールの想像することすら恐ろしい前世に、誰も言葉を発せなかった。言葉を発そうとしようとすると、重い何かがのしかかって言葉を殺してしまう。

耐え難い沈黙が続く。そんな中、エリカがゆっくりと手を挙げる。

「先生を探しませんか？」

その一言で、リオンたちの中に流れる空気が少し軽くなった。