泣き顔フライデーナイト
そ、それが良いところでもあるんだけど……あるんだけどさぁっ。
「うう、そこまで言わなくてもいいじゃんっ!」
机に突っ伏す私に「憂のためだよー」なんて亜子からの言葉が降りかかる。
「なんでそんなに彼氏が欲しいの?本当に欲求不満なの?」
「ばかっ、違うよ!」
ガバッといきなり起き上がった私に、亜子はびっくりしたみたい。
丸くて大きな瞳を見開いていた。
そんな亜子に「ご、ごめん」と謝る。
「その、私、先月誕生日だったじゃん……」
高校2年生になってから迎えた誕生日。
そう、私は先月、華のセブンティーンになったんだ。
「お店でサプライズケーキ出してもらったよね。改めてお誕生日おめでとー」