泣き顔フライデーナイト
「うん、ありがと……って、そうじゃない!」
そうじゃないの!
確かに誕生日を迎えたことはおめでたいことだけど!
私はっ、
「彼氏が欲しいの!」
「はは、意味分かんない」
あと声が大きい、という亜子の指摘を受けてうぐぐ、と顔をしかめる。
「……だって、華のセブンティーンだよ?青春の黄金期だよ?彼氏欲しくない?」
友達と楽しめることは1年生の時にやり尽くした。
夏は海に行って、文化祭もたくさん写真を撮って、
ハロウィンパーティーなんかして。
クリスマスは友達同士でプレゼント交換したし、バレンタインデーも義理チョコをこれでもかってぐらいに作った。
「3年生になったら受験もあるし忙しくなるでしょ?」