泣き顔フライデーナイト
なんて、そんなことを考える。
もしそうだとしたら、私と桂木はどこかですれ違っていたこともあるかもしれないな。
……ま、そんな偶然、ある訳ないけどさ。
今日は、桂木はコンビニにはいない。
水曜日でも、金曜日でもないから。
だから、向こうの学校に行く。
桂木の顔を見に。
桂木の姿を見て、改めて奴は自分のタイプじゃないって思うためにっ。
着いた駅の改札を抜けて、桂木の通う高校へと向かう。
スマホの時計を確認すると、夕方の4時だった。
「帰っちゃったかな……」
校門の近くにある自販機に隠れて、そっと顔を覗かせる。
どこかの部活に入っているのなら、まだ帰ってない可能性が高いんだけど……