捨てられママのはずが、御曹司の溺愛包囲で娶られました

その日、瑠偉を連れて大きなショッピングモールにいた。
クリスマス前ということもあり、たくさんの人が溢れている。

クリスマスツリーを前に、瑠偉も嬉しそうにそれを見上げている。今年は初めてのパパと一緒のクリスマスになるはずだ。
そんな思いでいると、祥吾さんが瑠偉に声を掛ける。

「サンタさんにプレゼント決めたのか?」

「うん」
瑠偉が希望しているのは、今大好きな電車のおもちゃだ。そのセットをずっと欲しがっていた。

「そうか、サンタさん来るといいな。ケーキも買ってチキンも買おうか。おばあちゃんたちも一緒にパーティーもいいな」

二人のその会話に、私はつい口をはさむ。
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